西郷隆盛の末っ子酉三 成城在籍

明治維新で活躍した西郷隆盛の末っ子酉三(ゆうぞう)の写真を福岡県に住む子孫が所蔵していたとの写真見つかる。幕末の薩摩藩に詳しい歴史研究家原田良子さんが発表した。裏書きから1892年に撮影したと推察され、原田さんは、「酉三の写真が見つかったのは初めてではないか」としている。原田さんによると、酉三は隆盛の3人目の妻で正妻とされた糸子との子供で、1903年に31歳で死去した。これまで詳しい経歴はわかっておらず、肖像も見つかっていない。

写真には、洋服姿の酉三(前列右)の他、東京都内にある成城学校(現成城中学校・高等学校)の制服を着ているとみられる2人も写っている。在籍していたことが判明した同校には、当時陸軍士官学校への進学を目指す若者が通っており、原田さんは、「陸軍大将だった隆盛のような軍人を目指していたことがうかがえる」と考察している。